2011年1月31日月曜日

周波数解析と楽器の特定

全曲バイブルの作業中、ヘフナーとリッケンバッカーの特徴を示すために周波数解析を行った。すると、ヘフナーは1オクターブ上の音程であるかのようなグラフを示していた。ここで自身でも初めてセミアコとソリッドボディーの特徴を理論的に理解することができた(もちろん楽器メーカーであれば当然の如く所有している情報だろう)。
音は複数の倍音で構成されるが、セミアコのボディは低い音を維持するのが難しいらしく、基音は直ぐに減衰し第2倍音以上の音が音色の中心となる。これがヘフナーが軽い音に聴こえる主因である。

同様に、カジノはストラトやレスポールに比べて軽い響きになっている。
このことから、Day Tripper/Taxman/Paperback Writerのリードギターはセミアコ系の楽器であると推測できる(残念ながらサウンド解説には反映していないが)。Day TripperはグレッチかES-345、TaxmanとPaperback Writerはポールによるカジノの演奏だろう。

なお、I Feel Fineの項で示した通り、音の歪みは高次倍音の増加で生じる現象である。歪んだ音の高域をイコライザーでカットしてみれば元の楽器のニュアンスが聴こえて来るはずである。

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