面白い曲だとは思っていたが、それほど好みの曲では無かった。
その考えが変わったのは、作成過程を詳細に分析できたからに他ならない。
ステレオバージョンに加えられた逆回転の音が、実はモノミキシングされたテープによるものだった。
同期再生させると逆回転の音声が分離して聴こえる。これはいつものことである。ただ、逆回転した音であることは既知なので、たまたま同期再生の音全部を逆回転で聴いてみた。すると所々に入っている逆回転の音にストリングスの音が含まれているのが判明した。ミキシング済みのテープを逆回転で再生させたとしか思えないタイミングの音であることも分かった。ここまで来ると、後は自然に情報が溢れ出してくる。モノミキシングを終えた後で、思い付きでやってみたのであろうことも明らかだし、ジョージが主導的にステレオミキシングをしたであろうことも推測できる。
この時点で、ステレオバージョンに対する意識が変わったのは間違いないだろう。
なにしろ、モノバージョンを作り直すことは無かったのだから。
2013年1月17日木曜日
2013年1月16日水曜日
全曲バイブル回想録 Yer Blues
この曲での発見は最も誇りに思う。何しろルイソン氏の公式記録を、自信を持って否定するものだからだ。
公式記録では、「3'17"を境に2つのテイク(演奏)が繋がれている」という内容に読める。ところが、実際には後半部分は、前半からボーカルを抜いただけの同一演奏であると証明できたのだ。「後半部分と前半が同一演奏ではないか」という推測までは誰でもできるが、同期再生を使えば「同一である」と断定できる点がポイントである。
多分、公式記録に残し損ねた作業が他にもあるのだろう。私に依頼してくれたら実際の音で検証できるのに、とは思うのだが、そういう正確な情報が欲しい世代も高齢化で需要が減ってきているんだろうな〜。
公式記録では、「3'17"を境に2つのテイク(演奏)が繋がれている」という内容に読める。ところが、実際には後半部分は、前半からボーカルを抜いただけの同一演奏であると証明できたのだ。「後半部分と前半が同一演奏ではないか」という推測までは誰でもできるが、同期再生を使えば「同一である」と断定できる点がポイントである。
多分、公式記録に残し損ねた作業が他にもあるのだろう。私に依頼してくれたら実際の音で検証できるのに、とは思うのだが、そういう正確な情報が欲しい世代も高齢化で需要が減ってきているんだろうな〜。
2013年1月15日火曜日
全曲バイブル回想録 Hold Me Tight
作者のポールにとっては印象に残ってない、取るに足らない曲かもしれない。ソロコンサートで取り上げたことはないし、それどころかWings時代に同名曲を作ってしまってるし。
http://itunes.apple.com/jp/app/id446567240?mt=8
同期再生による分析でどんなに面白い発見をしようと、文章でしか表現できないのは非常に歯がゆい。しかし著作権法の壁の前では、音を聴いてもらうことができないのである。それを解決できる唯一の方法が、私がアプリを提供し、同期させる曲は利用者が正規に購入する、というものである。
何が面白いって、この曲だけは、アビーロードスタジオですら作成できなかったリアルステレオバージョンが作成できるのである。初めてこの曲のモノバージョンとステレオバージョンを同期させた時の驚きは半端無かった。リードボーカルと演奏がセンター、コーラスと手拍子が左右から聴こえてきたのである。つまり最初に録音した演奏とボーカルがセンターから聴こえ、オーバーダブしたコーラスと手拍子が左右に分かれたのだ。このことは、モノバージョンとステレオバージョンのオーバーダブは全く別物で、マーク・ルイソン氏の調査結果にも記述ミスが含まれていることを示していた。
以降の分析のモチベーションが上がったのは言うまでもない。
2013年1月14日月曜日
全曲バイブル回想録 Girl
ファズギターが録音されているとルイソン氏が記しているが、残念ながらミキシングでは削除されているので内容の推測すらできない。ギターを歪ませた最初の音でもあるのだからアンソロジーで公開してくれても良かったのに。
アコースティックギターがどのようなものかは意見が分かれたが、耳コピを得意とする私が具体的な演奏法を示して賛同を得た。
コードチェンジの際に開放弦のストロークが入るという癖から、ジョンが8カポのEmで演奏している事は以前から気付いていた。問題はもう一本の単音フレーズを弾くギターだった。音がビビっている。ドブロギターでも弾いたのか、とも考えたがちょっと飛躍し過ぎている。そもそもジョンはEmで作曲している曲を「カポ無しでCm」などと指示するとは思えない。突然閃いたのが、「チューニングを極端に下げれば音がビビる」ということ。弦を張り替える際によく耳にしていた音だ。4フレット分(2全音)下げれば「カポ無しでCm」はEmとして弾ける。ジョンの8カポの1オクターブ下になる。実際に試してみたらなかなか良い感じ。ジョージの大きな手では、8カポでの演奏は厳しいだろうが、これなら遥かに楽に弾ける。
こうしてレコーディングの推測は完了した。ベーシックトラックを、ドラムス、ベース、ジョンのアコースティックギター、別トラックにジョージのファズギター(なのだろう)って構成で録音してから、ジョンとジョージのアコースティックギター、リードボーカル、コーラスを追加したのだろう。
アコースティックギターがどのようなものかは意見が分かれたが、耳コピを得意とする私が具体的な演奏法を示して賛同を得た。
コードチェンジの際に開放弦のストロークが入るという癖から、ジョンが8カポのEmで演奏している事は以前から気付いていた。問題はもう一本の単音フレーズを弾くギターだった。音がビビっている。ドブロギターでも弾いたのか、とも考えたがちょっと飛躍し過ぎている。そもそもジョンはEmで作曲している曲を「カポ無しでCm」などと指示するとは思えない。突然閃いたのが、「チューニングを極端に下げれば音がビビる」ということ。弦を張り替える際によく耳にしていた音だ。4フレット分(2全音)下げれば「カポ無しでCm」はEmとして弾ける。ジョンの8カポの1オクターブ下になる。実際に試してみたらなかなか良い感じ。ジョージの大きな手では、8カポでの演奏は厳しいだろうが、これなら遥かに楽に弾ける。
こうしてレコーディングの推測は完了した。ベーシックトラックを、ドラムス、ベース、ジョンのアコースティックギター、別トラックにジョージのファズギター(なのだろう)って構成で録音してから、ジョンとジョージのアコースティックギター、リードボーカル、コーラスを追加したのだろう。
2012年12月23日日曜日
全曲バイブル回想録 Michelle
It was 3 years ago today...
そろそろ全曲バイブルについて語っても良い頃かと思う。
久しぶりに眺めてみたが、内容は色あせてないと感じる(文章は説明がクドい箇所もあるけど)。
この企画の話を頂いた時、最初に思ったのは「事実に基づいた記事で構築したい」という点だった。ビートルズマニアなので語りたい内容はたくさんある。しかし、適当な推測記事を読み飽きていた、という読者側の視点も持ち合わせていた。根拠を示した推測であれば読者の支持も得られるのではないか、という判断は正しかったと思う。事実を示して、読む側に独自の分析を楽しんでもらう、というのが狙いだった。
この本の基礎となっているのがマーク・ルイソン氏の『レコーディング・セッション』であることは言うまでもない。画期的な内容だった。聴き慣れたビートルズの曲が音楽のパズルに変わった。大半の曲が4トラックレコーディングだったことも幸いし、曲作りを分析できる状況になった。自分で語りたかったのはこの点だったが、ほとんど記載していない。スペースが足りないというのもあるが、推測の比率が多くなるほど、全体の信頼性が低下すると感じたからである。
ただ、Michelleに関しては触れさせて頂いた。この曲の録音順序がビートルズの転換点だと思う。デビュー当時は2トラック録音ということもあり、歌と演奏を同時に録音していたが、じきに演奏を先に録音して歌を後から録音するという(今では一般的な)方法になった。この演奏を録音する際、ガイドボーカルと呼ぶ仮歌を入れておくこともあったようだが、この曲ではガイドベースなるものが存在している点が画期的なのである。
一番最初に録音するものはベーシックトラックと呼ばれ、通常はドラムス、ベース、リズムギターで構成されるため、ポールはベースを弾くのが常であった。ところがこの曲ではアコースティックギターも重要なポイントであると判断して、ベーシックトラックでギターを弾いたのである。I've Just Seen A Faceでも同じことが行われているが、あちらはジョージが12弦ギターでベースラインを弾くという試みで完結していた。こちらは、ポールが改めてベースを入れ直すことが前提となっている点で画期的と言える。
この曲以降、ベーシックトラックの構成は不確定となり、ジョージやジョンがベースを弾く必然性が生まれたという点で、レコーディングの転換点と言える。
そろそろ全曲バイブルについて語っても良い頃かと思う。
久しぶりに眺めてみたが、内容は色あせてないと感じる(文章は説明がクドい箇所もあるけど)。
この企画の話を頂いた時、最初に思ったのは「事実に基づいた記事で構築したい」という点だった。ビートルズマニアなので語りたい内容はたくさんある。しかし、適当な推測記事を読み飽きていた、という読者側の視点も持ち合わせていた。根拠を示した推測であれば読者の支持も得られるのではないか、という判断は正しかったと思う。事実を示して、読む側に独自の分析を楽しんでもらう、というのが狙いだった。
この本の基礎となっているのがマーク・ルイソン氏の『レコーディング・セッション』であることは言うまでもない。画期的な内容だった。聴き慣れたビートルズの曲が音楽のパズルに変わった。大半の曲が4トラックレコーディングだったことも幸いし、曲作りを分析できる状況になった。自分で語りたかったのはこの点だったが、ほとんど記載していない。スペースが足りないというのもあるが、推測の比率が多くなるほど、全体の信頼性が低下すると感じたからである。
ただ、Michelleに関しては触れさせて頂いた。この曲の録音順序がビートルズの転換点だと思う。デビュー当時は2トラック録音ということもあり、歌と演奏を同時に録音していたが、じきに演奏を先に録音して歌を後から録音するという(今では一般的な)方法になった。この演奏を録音する際、ガイドボーカルと呼ぶ仮歌を入れておくこともあったようだが、この曲ではガイドベースなるものが存在している点が画期的なのである。
一番最初に録音するものはベーシックトラックと呼ばれ、通常はドラムス、ベース、リズムギターで構成されるため、ポールはベースを弾くのが常であった。ところがこの曲ではアコースティックギターも重要なポイントであると判断して、ベーシックトラックでギターを弾いたのである。I've Just Seen A Faceでも同じことが行われているが、あちらはジョージが12弦ギターでベースラインを弾くという試みで完結していた。こちらは、ポールが改めてベースを入れ直すことが前提となっている点で画期的と言える。
この曲以降、ベーシックトラックの構成は不確定となり、ジョージやジョンがベースを弾く必然性が生まれたという点で、レコーディングの転換点と言える。
iOSのバッテリー消費を押さえるための必須項目
iOSが自動でやってくれるかどうかは不明だが、以下の考慮は必要。
アプリの使用が終了したら各設定を無効にする
- (void)applicationDidEnterBackground:(UIApplication *)application
{
// 自動オフ機能を無効にしておく(不要かも知れないが、表のアプリに迷惑をかけないよう念のため)
[UIApplication sharedApplication].idleTimerDisabled = NO;
// 縦横回転の検知を無効にする
[[UIDevice currentDevice] endGeneratingDeviceOrientationNotifications];
}
アプリが起動されたら各設定を元に戻す
- (void)applicationDidBecomeActive:(UIApplication *)application
{
// 自動オフ機能を有効にしておく(iMID2PRNは演奏時には自動オフ機能を無効にするため)
[UIApplication sharedApplication].idleTimerDisabled = [Defaultの設定];
// 縦横回転の検知を有効にする
[[UIDevice currentDevice] beginGeneratingDeviceOrientationNotifications];
}
UIControlEventTouchUpOutsideで座標を取得
ボタンを押してドラッグし、ボタンの外で指を放した時の座標を取得する方法。
多くのアクションハンドラは以下の形式で足りるが
2番目の引数でイベント情報を受け取る形式を使用する。
- (IBAction) touchUpOutside:(id)sender forEvent:(UIEvent *)event;
eventの中身はこんな感じ
<UITouch: 0x1cd611c0>
phase: Ended
tap count: 0
window: <UIWindow: 0x1cd90ca0; frame = (0 0; 320 480); opaque = NO; autoresize = RM+BM; layer = <UIWindowLayer: 0x1cd90da0>>
view: <UIRoundedRectButton: 0x1cdbcf70; frame = (88 46; 44 64); alpha = 0.07; opaque = NO; autoresize = RM+H; tag = 64; layer = <CALayer: 0x1cdbd040>>
location in window: {274, 458}
previous location in window: {274, 459}
location in view: {186, 42}
previous location in view: {186, 43}
)}
座標の取得手順は、
NSSet *a = [event allTouches];
// (UITouch *touch in [a anyObject]) はストールするが、以下ならOK
CGPoint b = [[[a allObjects] objectAtIndex:0] locationInView:subview];
printf("(x,y)=(%f,%f)",b.x,b.y);
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