2013年2月17日日曜日

全曲バイブル回想録 Honey Don't

この時期のレコーディングセッションではミキシングの際にも新たな音を追加している事がKansas Cityの調査から判明していたが、この曲では部分修正も行われていることが判明した。

部分修正と言ってもテープ編集によるものではなく、4トラックテープを回しながら、同時にリンゴがボーカルパートを歌って差し替える、という方法である。何故断言できるかと言えば、差し替えられた箇所の前後にテープ編集特有のズレが無いからである。

更に重要な発見は、ボーカルがタンバリンと一緒に録音されている点である。つまり、ボーカルの差し替えられた箇所ではタンバリンも差し替えられていたということである。タンバリンを差し替える必要は全く無いことからボーカルとタンバリンが同じトラックに録音されている事は明白である。問題は、何故ボーカルとタンバリンを同じトラックに録音したか、という事に尽きる。この曲にタンバリンが必要なのであれば、別のトラック(例えばリードギターのトラック)に入れれば良いのだから、わざわざボーカルトラックに入れた特別な理由があるはずである。考えられるのは、リンゴ初のアフレコとなったボーカル録りが上手くいかなかったのでは、という理由である。ドラムスを離れたリンゴのボーカルはリズム音痴になってしまい、タンバリンを叩きながら歌うことになったのではないだろうか。それでもリズムのずれてしまった2箇所をモノミキシングの際に差し替えることになった、というのが一番説得力があると思う。

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